キュービクルって移設できるの?
「テナント移転や敷地変更のとき、キュービクルはそのまま移動できるの?」「新設した方がいい?」
移設できるのか、コストはどうなのか?この記事では、キュービクルの移設にかかるポイントと注意点をまとめます。
キュービクルの移設は可能
キュービクルは基本的にユニット構造のため、場所を変えて再利用することが可能です。
ただし、配線・基礎・電力契約など複数の条件をクリアする必要があります。
どんなときに移設する?
- テナントビルから他拠点へ引越し
- 敷地内で増築するので場所をずらす
- 駐車場スペースを拡張するため設置位置を変更
こうしたケースでは、既存キュービクルの移設か新設かで迷うオーナーが多いと思います。
移設には何が必要になる?
移設に伴う主な作業
- キュービクルの搬出・輸送(クレーン作業含む)
- 新設地での基礎工事(耐震・防水)
- 高圧ケーブルの敷設変更
- 電力会社への供給点変更手続き
- 受電系統図の変更届・連系協議
移設費用の相場感
- 小型キュービクル(50〜100kVAクラス)でも数百万円規模
- 輸送距離・クレーン作業費・夜間作業費で変動
- 古い設備の場合は移設時に改修や更新が必要になるケースが多い
→ 新設と同等かそれ以上かかることも珍しくありません。
移設できないケースもある?
- 老朽化が進んでいて耐久性が低下している
- 古い型式で最新の電力会社の技術基準に適合しない
- 新しい設置場所の地盤が基準を満たさない
この場合は、移設ではなく新設+既存機器の廃棄を検討します。
廃棄処分の注意点
- 廃棄には専門業者による絶縁油の処理など法令遵守が必要
- PCB(ポリ塩化ビフェニル)含有機器が混ざっていると特別管理産廃扱い
- 処分費は数十万円〜
計画時のポイント
- 電力会社との協議は必須(供給点が変わるため)
- 工事期間中の停電影響を最小化するスケジュール調整
- できれば建物計画段階で「将来の増築・移設を想定した配置計画」を立てる
まとめ
キュービクルは物理的には移設できますが、工事コスト・手続き・耐久性を総合的に考えると、新設した方が結果的に得になる場合もあります。
「まずは移設ありき」ではなく、専門業者や電気主任技術者と一緒にコスト比較をすることがベストな選択につながります。
キュービクルの設置に迷ったらまずは当社にお問い合わせください!