キュービクルって災害に強いの?
「台風のとき大丈夫?」「地震で倒れたら停電するの?」
高圧受電設備であるキュービクルは災害の影響を受けやすいインフラの一つです。停電・漏電・火災の連鎖を防ぐには、設備の耐久性を理解し、適切な対策をしておくことが欠かせません。本記事では、災害別のキュービクルリスクと備え方を解説します。
災害に弱いポイントとは?
- キュービクルは屋外設置が多く、風雨・浸水・地震動の影響を直に受けやすい。
- 絶縁不良やトランス破損で施設全体の停電を招く可能性がある。
- 破損時に火災や感電事故に発展するリスクも。

台風・暴風雨のリスク
- 屋外設置型は飛来物の衝突で外装破損が起こりやすい
- 大雨で内部に水が侵入すると絶縁不良・ショートが発生
- 落雷被害(サージ)による瞬間的な機器損傷も多い
→ 防風ネット・防水パッキンの補修、避雷器の適切な設置でリスクを軽減します。
地震のリスク
- 設置基礎が弱いと転倒やズレが起きる
- 配線や母線が損傷して漏電
- 津波の影響で基礎ごと浸水する事例も
→ 耐震アンカーでしっかり固定し、配線ルートの柔軟性を確保することが重要です。
水害のリスク
- 浸水するとトランス・遮断器が水没し、即停電に
- 泥やゴミが内部に入り込むと腐食・漏電の温床に
→ ハザードマップを確認し、浸水想定区域ならかさ上げ設置を検討するのが鉄則です。
災害に備えるチェックリスト
- 設置基礎の耐震強度を再確認
- ドレン・換気口の防水機能を点検 ※ドレンとは、主に油入器から排出される絶縁油や水分を外部へ排出するための排出口。
- 周囲に飛散しそうな物を置かない
- 避雷器・雷サージ保護装置の性能を維持
- 災害後の応急復旧手順をマニュアル化
- 火災保険・機械保険の補償内容に災害項目が含まれているか確認
「事業継続計画」での考え方
万が一の長期停電を想定して
- 予備電源(発電機)を確保
- 太陽光発電+蓄電池で部分的に代替
- 復旧工事業者との連絡体制を平時に構築
キュービクルだけでなく、電源インフラ全体を含めた備えが重要です。
古い設備ほど要注意
- 20年以上経過した設備は防水パッキンの劣化が進行している
- アンカー・基礎のひび割れで耐震性が低下
- 台風シーズン前に年次点検を徹底し、弱点を早めに補修しましょう。
まとめ
キュービクルは災害に対して万能ではありません。
しかし、正しい設置・定期点検・追加対策で被害を最小化することはできます。
「何もしていない」状態が最大のリスクです。
施設の事業継続計画を見直すときは、キュービクルの災害対策も必ず含めて検討してみてください。
キュービクルの設置に迷ったらまずは当社にお問い合わせください!