キュービクルに看板や装飾ってつけていいの?
「店舗前のキュービクルが無機質だから、看板やポスターで隠したい」「装飾をつけても問題ない?」
見た目改善のためにキュービクルを利用したいという相談は少なくありません。しかし、安易な装飾や設置は事故や法令違反のリスクにつながります。本記事では、安全・法令・デザインの観点から注意点を解説します。
基本としてキュービクルは“電気設備”
- キュービクルは高圧電力を扱う「自家用電気工作物」です。
- 表面には通気口や点検扉、警告表示があり、点検・保守のために常にアクセス可能でなければなりません。
- そのため、装飾や看板でこれらを覆うことは原則NGです。
法令や規制の観点
- 電気事業法では、設備の安全確保と点検容易性が求められています。
- 消防法や建築基準法でも、通気口や避難経路を塞ぐような工作物は禁止。
- 「高電圧注意」等の標識を隠すことは保安上の重大な問題になります。
実際に起きたトラブル事例
- 点検口が装飾で塞がれ、緊急時に即時対応できず停電被害が拡大
- 看板のビス打ちで筐体内部に損傷が発生し、漏電事故に
- 屋外広告物条例違反として自治体から撤去命令を受けた例も
デザイン面での代替策
キュービクルの無機質な見た目を改善したい場合は、次の方法が推奨されます。
- 専用カバーやスクリーンの設置 通気・点検を妨げない仕様
- 周囲に植栽を配置して景観を整える 一定距離を確保
- 設備外周フェンスに看板を設置 キュービクル本体には接触しない
設置前に確認すべきこと
- 所有者(ビルオーナーや事業主)の許可
- 電気主任技術者・保安協会への相談
- 自治体の景観条例や広告物規制の確認
- 設備メーカーの注意書き(改造や付加物は禁止が基本)
注意すべきNG行為
- ビスやネジで筐体に直接固定
- シート・布で全面を覆う
- 電飾やLEDを直接配線して取り付けこれらは感電・火災リスクを増大させる危険行為です。
まとめ
キュービクルは見た目の自由度が低い反面、安全性や法令順守が最優先です。
景観改善を図る場合は「本体を直接加工しない」ことを前提に、植栽や周辺装飾、専用カバーの利用など間接的な方法を検討しましょう。
キュービクルの設置に迷ったらまずは当社にお問い合わせください!