キュービクルの事故ってどんなケースがあるの?
「キュービクルってどんな事故が多いの?」「何が原因で壊れるの?」
高圧受電設備は滅多にトラブルを起こさないと言われますが、実際には漏電や火災、感電事故が発生しています。
本記事では、過去に起きたキュービクル事故のケースを知り、その原因と防止策をまとめます。
実際に起きた事故例
事例① 老朽化による漏電火災
築30年以上の工場で、絶縁体が劣化した母線から漏電が発生。内部でスパークし、配電盤が発火。工場全体が停電し、製造ラインがストップ。
事例② 害虫混入によるショート
屋外設置のキュービクルに小動物が侵入し、母線に触れて短絡事故。内部が焼損し、修理費が数百万円規模になることも。
事例③ 大雨による浸水
大雨で排水不良の設置基礎が浸水し、キュービクル内部の遮断器が水没。絶縁不良で漏電し、付近の機器も使用不能に。
事例④ 点検不備で感電事故
点検不備で締め忘れた端子から放電。作業者が感電し、軽度のやけどと一時意識不明に。
- 絶縁体の寿命切れ
- ボルトや端子の緩み
- ホコリ・虫の死骸が湿気でトラッキング現象を起こす
- 排水不良や雑草で基礎部分が腐食
- 台風・落雷で避雷設備が不足
被害規模はどれくらい?
- 修理費用:数十万〜数百万円
- 停電復旧まで:数時間〜数日
- 営業停止による売上損失:数百万円規模の例も
- 保険適用外となると自己負担に
事故が起きやすい施設の特徴
- 20年以上更新されていない
- 点検頻度が少なく、報告書が形骸化している
- 雑草やゴミが周囲に放置されている
- 動物対策がされていない屋外設置
- 水捌けの悪い低地や沿岸部
事故を防ぐ基本対策
- 年次・月次点検の実施と報告書の管理
- 15年以上経った設備は更新計画を立てる
- 雑草・害虫・小動物の侵入防止策を徹底
- 浸水しやすい場所は基礎かさ上げや防水補修
- 落雷に備えた避雷器の性能維持
もし事故が起きたら
- まず安全確保。設備には絶対に近づかない
- 電気主任技術者・保守業者へ即連絡
- 電力会社に状況を報告(供給停止が必要な場合あり)
- 事故原因を特定し、再発防止策を必ず講じる
まとめ
- キュービクル事故のほとんどは「人災」と言われます。
- 放置されがちな設備だからこそ、「見えない部分の弱点」を見つけ、補強する管理が最大のリスク回避策です。
- 「何も起きないから大丈夫」ではなく、「起こさない仕組みを作る」。
- この意識が、安心の電力供給と安定した事業継続につながります。
キュービクルの設置に迷ったらまずは当社にお問い合わせください!