夏の猛暑でキュービクルが壊れることってあるの?
年々厳しさを増す日本の夏。40℃近い猛暑日が続く中、パン屋や飲食店にとって気になるのが「キュービクル(高圧受電設備)」のトラブルリスクです。
「暑さでキュービクルが壊れるって本当?」
「店の停電に直結するって聞いたけど…」
キュービクルの夏場リスクと対策を解説します。
猛暑が与えるキュービクルへの影響
キュービクルの中にある変圧器(トランス)や遮断器などの機器は、電気を使うことで熱を持ちます。
これに猛暑による外気温の上昇が重なると、機器の温度は許容範囲を超えてしまう可能性があります。
リスク要因 | 内容 |
---|---|
通気不良 | 換気口がふさがれている/周囲に物が置かれている |
経年劣化 | 内部部品の放熱性能が落ちている |
メンテナンス不足 | 埃や虫の死骸などがファンや通気口を塞ぐ |
過負荷 | 夏場に冷房機器などで使用電力が上がる |
【温度上昇で可能性のあるトラブル】
- 変圧器の絶縁劣化による漏電や焼損
- 遮断器が熱暴走を起こして動作不良
- 熱膨張で接点が緩み、異常加熱 → 発火
夏のトラブル事例と兆候
【実際にあるトラブル事例】
事例①:キュービクル内の電線が熱で溶けて焦げ臭いにおいがした
事例②:真夏に突然停電し、復旧に数時間かかった
事例③:変圧器から「ブーン」という異音がして点検したら過熱状態だった
【兆候として気づけること】
キュービクルから異音・異臭がする
本体や扉が異常に熱くなっている
電気機器のブレーカーがよく落ちる
電圧が安定しない(照明がちらつく)
※このような兆候がある場合は、すぐに保守会社へ連絡を。
猛暑に備えるキュービクルの夏対策
対策①:通風・遮熱の工夫
- 屋外型の場合:周囲に物を置かない・直射日光を避ける位置に設置する
(カバーや庇で影を作るのも有効) - 屋内型の場合:空調または換気扇の定期点検・通気口の清掃
対策②:定期点検を夏前に実施
- 熱によるトラブルは事前の点検で予兆をつかめることが多い
- 契約している保守会社と連携して、7〜8月に入る前に一度点検をすることをお勧めします
対策③:使用電力の平準化
- 夏場は冷蔵庫・空調機器の稼働で使用電力が上がりがち
- 同時使用を避ける・タイマー制御でずらすなどの工夫でピークを抑えられる
万が一のための備えも大切
いくら対策しても、突発的なトラブルはゼロにはできません。
夏の営業に備えて「停電時の緊急マニュアル」を準備しておくと安心です。
- 保守会社の緊急連絡先を控えておく
- 冷蔵庫・冷凍庫の保冷時間の目安を把握
- POS・冷蔵庫などの復電手順をマニュアル化しておく
- 「落ちても営業可能」な最低限の照明・冷蔵ラインの確保
まとめ
- 猛暑でキュービクルが壊れるリスクはゼロではない
- 通風不良・老朽化・過負荷などが重なると、熱による劣化・焼損・停電の恐れがある
- 事前点検・通気確保・電力ピークの平準化が予防策になる
- 万が一の停電に備えたマニュアル整備も重要である
キュービクルの設置に迷ったらまずは当社にお問い合わせください!