キュービクルに保険って必要?

「キュービクルって保険に入る必要あるの?」──そんな疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
高圧受電設備であるキュービクルは、万一の事故による被害が大きいため、保険による備えが非常に有効です。この記事では、キュービクルにかけるべき保険の種類とポイント、実際の補償内容や注意点について解説します。
※保険の内容については保険会社ごとに変わってくるので詳細は保険会社に確認することが大切です。

キュービクルは“火災保険”の対象?

キュービクルは、火災保険の対象となる場合があります。
建物と一体化している場合や、建物の一部として評価される場合は、火災保険の対象となることが多いです。
しかし、キュービクルが単独の設備として設置されている場合や、動産として扱われる場合は、火災保険の対象とならない場合や、別途動産保険などの対象となる場合があります。

以下のケースでは火災保険対象外になることも

  • 地震・津波・噴火などの自然災害(地震保険への加入が必要)
  • 経年劣化や摩耗(これは“損害”ではなく“故障”とされる)
  • 故意・重過失による事故

電気設備専用の保険ってある?

特に以下のような保険が、キュービクルと相性が良いとされています。

機械保険(設備保険)

  • 機械や設備の突発的な事故に対応
  • 落雷・過電流・ショート・トランス故障などが対象

動産総合保険

  • 所有設備全般に対して保険がかけられる
  • 工事中・移設中の事故にも対応可能

火災保険(特約付き)

  • 電気設備特約を付けることで、トランスや遮断器の損傷までカバー可能

どんなリスクに備えられる?

  • 火災による設備焼損・建物延焼
  • 落雷による故障・過電流
  • 配線の短絡(ショート)によるキュービクル内の損傷
  • 近隣トラブルや第三者損害に対する損害賠償

補償金額の相場感

キュービクル1基の再調達価額(新品交換費用)150〜500万円
修理のみで済む場合数十万〜100万円程度

保険金額は、設備評価額+付帯工事費+廃棄費用を含めて設定
→「設置から年数が経っているから価値は低い」は誤解です。再調達価額ベースで保険金額を設定するのが原則です。

営業損失への備えは?

万が一、キュービクルの事故で店舗営業ができなくなった場合、利益損失や人件費の補償も重要です。

休業損害補償(利益保険)をセットで加入

修理期間中の売上損失を補填
パン屋・飲食店・工場など、電力停止が命取りになる業種には必須級

保険加入のポイント

  • キュービクルの仕様・年式・設置場所などを保険会社に正確に申告
  • 電気主任技術者の点検記録があると、保険料優遇がある場合も
  • 年次点検を怠っていると支払い拒否の可能性も
  • 見積もり比較は最低でも2〜3社を

自社で保険を見直すタイミング

  • キュービクルの更新・改修を行ったタイミング
  • 火災保険の更新時期(通常3年更新)
  • テナント契約変更や営業形態変更時

まとめ

キュービクルは、普段は静かに稼働しているだけの設備ですが、一度事故が起きれば修理費用も営業損失も非常に大きくなります。

だからこそ、万が一に備えて**「保険」というセーフティネット**を張っておくことが、経営者としてのリスクマネジメントになります。
設置しただけで満足せず、「もし壊れたら?」「もし火災が起きたら?」を想像し、事前に準備しておく。保険は、そうした“未来の不安”を安心に変えるための有効な手段です。

キュービクルの設置に迷ったらまずは当社にお問い合わせください!